INTERVIEW

薄膜、フレキシブル性…次世代の平面発熱シートヒーター
「ヒートフラックス」
VMP25ファイナリスト
ヒートフラックス株式会社 柳澤 徳久 氏

第25回VMPファイナリスト、ヒートフラックス株式会社の柳澤徳久さんに登場いただきます。

ティッシュとほぼ同じ厚さの薄膜シートシステム「ヒートフラックス」

大場
まずは、御社のビジネスモデルと、開発された素材について教えてください。
柳澤
私どもが扱っているのは、「ヒートフラックス薄膜シートシステム」と呼んでいる金属薄膜のシートです。
厚さは約40ミクロン、ティッシュペーパーとほぼ同じ厚さで、とてもフレキシブルな素材です。
主に
  • ヒーティング(発熱体)
  • 電磁波シールド(遮蔽材)
の2つの用途で活用されます。
大場
40ミクロンというと本当に薄いですね。
柳澤
はい。シートを顔にかざすと、向こう側がうっすら透けて見えるくらいの薄さです。
金属で電磁波をシールドすると言うと、一般的には金属をザルのように編み込んだメッシュや、圧延したシートを思い浮かべると思いますが、私どもは不織布や和紙を作るような製造技術で、この金属シートを作っているのが特徴です。

電磁波シールドとしてのヒートフラックス

大場
電磁波シールドとは、具体的に何を守るためのものなのでしょうか。
柳澤
例えば、電子レンジの近くにスピーカーを置くと、音がブツブツ切れたりしますよね。
電気炊飯器や電子レンジは、電磁波によって水分子を動かし、その摩擦熱で加熱します。
炊飯器では、釜の外側にシーズヒーターという太い金属線を巻き付けて加熱するのですが、その巻き数や構造によって電磁波が発生します。

同じように、
  • ドローン
  • 高電圧の鉄塔
  • 電車の車輪と線路の摩擦
などでも電磁波が発生します。
こうした電磁波から周囲を守るのが「電磁波シールド」です。
例えば新幹線のカーブの外側には、白い壁のような電磁波シールドが必ず設置されています。
直線区間にはなく、カーブの部分にだけある白い壁を見たことがある方もいらっしゃると思います。
大場
発生した電磁波の影響を、人や機器が受けないようにするためのシールドということですね。
柳澤
その通りです。
特に女性は、生理の時などに電磁波に敏感になるという話もよく聞きます。
炊飯器でお米を炊いている時に電磁波を浴びて、なんとなく嫌な気分になる、という声も少なくありません。
そうした目に見えないストレス要因を減らすためにも、電磁波シールドのニーズは確実に存在しています。

モバイル電源で駆動できる発熱体として

大場
一方で、ヒートフラックスはヒーターとしても使えるとのことですが、どのような仕組みでしょうか。
柳澤
素材は金属ですので、電気を通すと発熱します。
先ほどのシートを短冊状にカットし、それを何本か並列に並べて電気を流します。
例えば手のひらサイズのパネルに、モバイルバッテリーから最大60ワット程度を流すと、だいたい120〜150度まで、簡単に温度を上げることができます。
通常、この温度帯のヒーターには100ボルトの電源が必要ですが、私どものシステムはUSB-C経由のモバイルバッテリーでも駆動できます。
ボルトではなくミリアンペアの世界、つまり1つ下の電力帯域で発熱できるため、消費電力を30〜50%程度削減できるのが大きな特長です。
大場
簡単にヒートでき、しかも省エネというわけですね。実際にはどのような用途に展開されているのでしょうか。
柳澤
すでにいくつか用途が広がりつつあります。例えば、
  • 膝や肘を温めるヘルスケア用サポーター
  • バイク用グローブ、ヒーティングジャケット
  • 給湯配管の保温(特にT字・L字など歩留まりが出やすい部分)
  • 工場配管の温度ムラの解消
などです。

配管の直線部分は従来の電熱線でも対応できますが、T字やL字、分岐箇所はどうしても温度が不安定になりがちです。
そこにヒートフラックスと保温材を組み合わせて巻くことで、温度を均一に保ち、歩留まりの悪化を防ぐことができます。

また、自動車の電池からは電磁波が出ていますので、そこでの電磁波シールド材としても提案を始めています。
低温環境下では、乾電池の「吹きこぼれ」のような現象が起きることがありますが、バッテリー周りを適切にヒーティングしつつシールドすることで、そうしたトラブルを防ぐ用途も見込んでいます。
大場
とても薄くて軽い素材だからこそ、現場での取り回しもしやすいですね。 ヒートフラックスで、どのような社会・未来を実現したいとお考えですか。
柳澤
一言で言うと、「どこでも、誰でも、すぐそばにある温かさ」を実現したいと思っています。
先ほど申し上げたように、通常必要とされる電力の3〜5割削減が可能です。
例えば、太陽光パネルと蓄電池を組み合わせれば、オフグリッド環境でも簡単なヒーターや給湯が実現できます。
大掛かりなインフラに頼らず、「小さな電力で、必要なところだけを、必要なだけ温める」。
そんな新しいヒーティングのあり方を提案していきたいですね。

望まれる業種が幅広いからこそのターゲティングの難しさ

大場
MIT-VFJ第25回ビジネスプランコンテストに応募されたきっかけを教えてください。
柳澤
MIT-VFJの長谷川理事が主催されている「MIT式アントレプレナーシップ・ワークショップ」に参加したのがきっかけです。
そこで「あなたの商品はちょっと面白いから、ぜひ応募してみたらどうか」と背中を押していただきました。
大場
メンタリングでは、メンターの方々とかなりディスカッションされたとうかがいました。
印象に残っているポイントはありますか。
柳澤
一番大きかったのは、「ターゲットを徹底的に絞る」という考え方です。
ワークショップでも、ビジネスはターゲットとなるペルソナや商流のエリアを明確にすることが大事だと教わりましたが、発熱という行為は、実はあらゆる生活・産業分野に存在します。
  • ペットマット(約40度)
  • 工場設備(200度超)
  • 医療・ヘルスケア
  • 航空宇宙産業 …など
問い合わせをいただく業界も非常に幅広く、「こちらから手を広げている」というよりは、むしろ「先方から次々と相談が来る」という状況です。
その結果、つい手当たり次第に対応しそうになってしまう。

メンターの方々からは、「だからこそ、事業の優先順位をきちんとつけるべきだ」と、何度も指摘されました。
そのおかげで、自分の中で整理できていなかったものを、かなり整理できたと感じています。
大場
事業のターゲティングを見直すきっかけになったわけですね。
柳澤
はい。現在は、問い合わせが来ている案件をリスト化し、事業の優先順位をA〜Eの5段階で整理しているところです。
とはいえ、「社内予算が取れたので、急にこれをやりたい」といった依頼もあり、実務上はどうしてもバタバタしてしまう面もあります。
それでも、ヒートフラックスを活用したいと言ってくださる分野が着実に増えていること自体は、とてもありがたく、心強く感じています。
小澤
最終発表会でコメンテーターの方も、「軍事開発から宇宙開発、ペット産業まで、カバーする業種の幅がとにかく広い」とコメントされていましたね。
今後、中核とする業種やマーケットの見通しはいかがですか。
柳澤
正直に言うと、まだ完全に一本化できているわけではありません。
私どもにとって重要なのは、企業からのPOC(概念実証)をきちんとお受けすることです。
自社だけで開発しても、それが本当に社会や企業のニーズに合致しているかどうかは分かりません。

企業と一緒に検証することで初めて、
  • 必要な仕様
  • 年間の販売数量
が見えてきますし、売上の柱としても立ち上がっていきます。
ですので、当面はPOCを通じて「核となるマーケット」を一緒に絞り込んでいく、そのプロセスを大切にしていきたいと考えています。

「ヒーティングだったらヒートフラックス」と言わせる商品価値作り

大場
このシートは、0度・マイナスの環境から、用途によっては200度を超える温度まで対応できるとのことですが、もう少し技術的な仕様を教えてください。
柳澤
今回ご紹介しているのはステンレス製で、厚さ40ミクロンのシートです。
環境温度0度以下から最大250度ぐらいまでは問題なく上がります。
本来ステンレス素地だけであれば350度程度まで上げられるのですが、フレキシブル性を持たせるために使っている耐熱フィルムが、300度を超えると硬くなり、板状になってしまいます。
そのため、実用上の上限を250度程度に設定しています。
それより高温域では、素材を変えてニッケルを使うことで400度、さらに900度まで対応できるバリエーションもあります。
大場
商品化の際には、熱の制御はどのように行うのでしょうか。
柳澤
基本的には、電圧と電流値の組み合わせで制御します。
同じシートでも、用途に合わせて「どの温度帯で、どのくらいの応答性で立ち上げるか」を設計していく形ですね。
大場
例えば寒い地域で作業員の方がダウンジャケットを着ているとして、その中にこのシートが仕込まれていると、より快適に過ごせるようなイメージでしょうか。
柳澤
はい、そのイメージで問題ありません。
ただ、現在のヒータージャケットの多くは、ニクロム線やカーボンナノチューブを使っています。
これらは構造上、「巻く」「張り巡らせる」ことでヒーターパターンを作るため、その時点で電磁波を発生しやすい構造になっています。

ヒートフラックスは、
  • メッシュ状の金属薄膜そのもので平面発熱する
  • 同時に電磁波シールドとしても働く
という特徴があります。
電磁波が完全にゼロとは言いませんが、計測できないレベルに抑えられる。
ただしコスト的には、5,000〜6,000円が主流のレッドオーシャン市場にそのまま入っていくよりも、「多少高くても、価値の高い素材」としてブルーオーシャンを目指す方が、私たちの戦略に合っていると考えています。
大場
まさに「防水だったらゴアテックス」のようなポジションを、ヒーティング分野で目指すイメージですね。
柳澤
おっしゃる通りです。
「ヒーティングだったらヒートフラックス」と言っていただけるような、ブランドと商品価値を作っていきたい。
多少高価であっても、「この用途ならヒートフラックスだよね」と選ばれる存在を目指しています。

一方で、既存メーカーさんにとっては、「消費電力が3〜5割下がるからといって、何億円もかけて既存の生産ラインを全面改造するか」というと、現実的には難しい場面も多い。
そこで何度か痛い経験もしました。

ただ、マイカヒーターのように、今後入手が難しくなる素材や、採掘の過程で人権問題が指摘されている素材もあります。
企業としては、いつか必ず代替を検討しなければならない。
その「変えざるを得ないタイミング」に、私たちの素材が入り込む余地があるのではないかと考えています。

今後の事業展開

大場
今後の事業展開や、中長期的な目標について教えてください。
柳澤
2025年から2026年の半ばまでは、POCやMVPを通じて、企業様が求めるサイズ・温度・出力に合わせたヒーターの設計と、それを制御するデバイスの開発に注力します。
これが順調に進めば、2027年には自社の開発研究センターを開設したいと考えています。
今は完全にファブレスで対応していますが、試作品の開発くらいは自社内で完結できる体制を作りたい。
というのも、これまで外部の開発パートナー探しにかなり苦労してきました。
ヒートフラックスはメッシュ状の極薄素材なので、「クリーンルーム内でゴミのように浮遊してコンタミになるのではないか」と警戒され、何十社にも断られた経緯があります。
その意味でも、自社で研究開発ができる場所を持つことが非常に重要だと感じています。

また、現状のシートサイズは25cm×25cmですが、2027年には50cm×100cmの大判シートを製造できるラインへと改築・改編する計画です。
さらに、今使っている素材自体は購入品ですが、2029〜2030年には自社で生産ラインを持ち、自社製品としてライセンス生産することを目指しています。
売上は現在3,000万円ほどですが、2030年には50億円規模まで成長できるポテンシャルがあると見ています。
電磁波シールドについては、防衛省からもお声がけをいただいており、今後の大きな事業領域の1つになり得ると考えています。

眠っていた素材との出会い

大場
そもそも、このシート素材とはどのように出会われたのでしょうか。
ここまで情熱を注いでいらっしゃるので、出会いのエピソードがとても気になります。
柳澤
最初は、まったく別の発熱素材の開発を依頼されていたんです。
アルミ箔のような金属圧延材に、特殊蒸着という技術を使って作る、高発熱素材でした。
ただ、その素材を作った会社や開発者が一切表に出てこない。
「一緒に本気でやるなら顔を出してほしい」と思っていたのですが、紹介してくださった方を通じてもお会いできず、その話はいったん白紙になりました。
そのことを友人に話したところ、「実は社内に眠っている素材が1つある」と教えてもらったのが、このシートです。
もともとは、ノートパソコン用の電磁波シールド素材として開発されたものでした。

ただ、コストが高すぎてノートパソコンでは別素材に切り替えられてしまい、5〜6年以上、社内で眠っていたそうです。
「電気を通すとどうも熱が出るらしい」ということだけは分かっていたので、「それなら一度私にやらせてほしい」とお願いして開発を始めました。

使ってみると、
  • フレキシブルで癖が少ない
  • 電磁波シールドと発熱を兼ね備えている
という非常に面白い素材だと分かり、「これはぜひ世に出したい」と思うようになりました。

ただ、開発を始めたのが2019年で、その数ヶ月後にコロナ禍に突入してしまい、約3年間は思うように動けませんでした。
外出禁止もあり、非常につらい時期でしたが、その間に構想を練り直す時間をもらえたとも感じています。

他の世代が気づかないものを見つける力

小澤
少しパーソナルな質問になりますが、年齢のお話をしてもよろしいでしょうか。
ベンチャーというと若い世代のイメージが強いものの、柳澤さんは平均より上の世代でいらっしゃいます。
今回のコンテストへの応募にあたって、年齢に関する意識や気負いのようなものはありましたか。
柳澤
私はあまり気にしていません。 最近は「シニアベンチャー」「シニアスタートアップ」も増えていて、テレビでも取り上げられていますよね。
我々の世代は、若い世代とは違う形で、「他の世代が気づかないものを見つける力」があるのではないかと思っています。

また、経験則が蓄積されているので、
  • 「こういう使い方ができるのでは」
  • 「このネットワークを使えば、あの業界に持っていくと面白いのでは」
といった発想をしやすい。
勢いも大事ですが、私は「石橋を叩いて渡る」タイプではなく、叩きすぎて自分で落っこちてしまうタイプかもしれません(笑)。
小澤
私も柳澤さんと同世代なので、ご応募いただいたことをとてもうれしく思いました。
世代を問わず、さまざまなアイデアやビジョンを持って起業される方がもっと増えるといいですね。
今回のインタビューで柳澤さんをご紹介できるのは、私自身も非常に楽しみです。
柳澤
ありがとうございます。

多くの経験則と知見があるからこその広がり

小澤
起業のきっかけについてもお聞かせください。
この素材との出会いが直接のきっかけだったのでしょうか。
柳澤
いえ、実はそこに至るまでの経緯がかなり長いんです。
大学卒業後、4年程短期間は商社部門で働き、その後父の会社の全く違う業界である旅行業に携わりました。

学生時代は「衛星画像処理」と「地理情報システム」を専攻しており、分かりやすく言うとカーナビゲーションの原理のようなものを研究していました。
その卒論が、NHKスペシャル「地球大紀行」で取り上げられたこともあります。

商社では、画像処理関連の専門部門に所属していましたが、体調を崩したことをきっかけに父の会社に戻りました。
当時は1990年代で、ビジネスの主戦場は海外。私はアジアを中心に、ほぼすべての国に10回以上行きました。
特にモンゴルへの渡航が多く、最終的にはモンゴル航空を日本に導入するという、少し変わった仕事もしました。

その過程で、アジア各国の医療現場にレントゲンやMRIなどの高度医療機器を販売したり、筑波大学では藻類の研究プラントのプロジェクトを推進したりもしました。
NTTさんの40W LED照明の導入に際しては、ノイズや突入電流が出ないタイプの電源を開発・納入するなど、「こんなものはできないか?」という相談に応え続ける仕事をしてきました。
旅行業もまた、「この国に行きたいが、現地とのコネクションがない。
どうすれば行けるか」といった相談から始める仕事でした。
新しいことそのものよりも、「やれる窓口があるなら探して形にする」というスタンスは、一貫して今の事業にもつながっていると思います。
小澤
そうした知見とネットワークがあるからこそ、「眠っていた素材」を見つけて、さまざまな用途に応用するという発想につながったのですね。
普通の人の何十倍もの視点で、アイデアが生まれていきそうです。ますます今後が楽しみです。
柳澤
ありがとうございます。
ですから今後は、30〜40代の若い人たちにもどんどん参加してもらいたいと思っています。
おじいちゃんは私ひとりで十分です(笑)。
もちろん技術的なシニア人材も必要ですが、若い世代にこの新しい素材を理解してもらい、一緒に事業を発展させていきたいです。
小澤
現在の社内体制はどのようになっていますか。
柳澤
今は実働スタッフは私だけで、他は業務委託契約という形です。
小澤
今後の組織運営や規模感についての構想はいかがですか。
柳澤
そこは常に考えています。
今年(2025年)10月にVCから出資をいただきました。
今後、さらに投資を受けながら、技術者を中心に仲間を増やしていきたいと思っています。
小澤
先ほど伺った中長期計画を聞いていると、売上規模はお話に出た数字よりも、実際にはもっと大きくなりそうだと感じました。
素材としても非常に楽しみですが、それを事業として成立させているのは、柳澤さんならではの知見と経験の厚みなのだとよく分かりました。
今後、衆知が集まることで用途の幅はさらに広がり、「ヒートフラックス」という名前を多くの人が知る日も遠くないのではと感じています。

ビジネスプランコンテスト最終発表会では多くの賞を受賞され、期待値の高さもひしひしと伝わってきました。
今後は、後に続く応募者の方々へのアドバイスや、ロールモデルとしてのお立場も、ぜひお願いできればと思っています。
柳澤
今回、大変大きな賞金という“クリスマスプレゼント兼お年玉”をいただきました。
大切に活用し、事業の成長につなげていきたいと思います。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
小澤
柳澤さんの今後のご活躍・ご発展の続報を、この場でまたご紹介できることを楽しみにしています。

今後MIT-VFJのメンタリングを受ける方へのアドバイス

大場
最後に、今後MIT-VFJのメンタリングを受ける方々、ビジネスプランコンテストに挑戦する後輩たちへのメッセージやアドバイスをお願いします。
柳澤
一番大事なのは、「自分は何をしたいのか」を徹底的に明確にすることだと思います。
今はAIなどソフトウェア系も含めて、さまざまな分野のスタートアップがありますが、「それが本当にどのように役立つのか」を自分の言葉で説明できるかどうかが問われます。

私の製品の場合、「どこでも誰でも気軽に使える温かさ」を提供するのか、それとも「特定の産業におけるコア技術としてのヒーティング」を目指すのか。
その違いだけでも、設計も、ターゲットも、プレゼンの内容も大きく変わります。
自分の中で筋が通っていないと、「温かくできるのは分かったけれど、それで何をしたいの?」というところで止まってしまいます。
熱というのはさまざまな要素を持った現象ですが、私どもの素材のように、「どこに一番大きな価値があるのか」をきちんと定義し、それがどのように社会の役に立つのかを説明できるようにしておくことが大切だと感じました。
大場
他社との優位性と、社会にどう還元されるかという世界観まで含めて、自分の中で持っておくといい、ということですね。
柳澤
そうですね。 その軸さえしっかり持てれば、メンターの方々との壁打ちも、きっと大きな学びと前進につながると思います。

柳澤 徳久(やなぎさわ なるひさ) 氏 プロフィール

ヒートフラックス株式会社 代表取締役 CEO

【略歴】
東京都出身・在住
東海大学 工学部 光学工学科 卒業

■専攻:
衛星画像処理、地理情報システム(GIS)

■卒業論文:
グリーンランドの三次元画像制作
NHK『地球大紀行』第8集「氷河期襲来」にて活用
現在のカーナビゲーションシステムの基礎技術の一つとなる

大学卒業後、専門商社にて画像処理システムの企画・開発提案およびシステム構築に従事。
その後、父の企業を継承する
旅行業、外国航空会社の日本代表業務
外国政府の依頼による、日本企業の工業団地誘致支援などのコンサルティング業務

2000年代以降
アジア諸国における高度医療機器(MRI、CT、X線装置、各種医療機器)の販売
海外の鉱山採掘エリアにおける火力発電所プロジェクトに参画
筑波大学の藻類研究を基盤とした、藻類培養による大型培養藻プラントのプロジェクトマネジメント
日本政府および海外政府との経済分野協定に関するプロジェクトマネージャーを担当
低電磁LED照明機器を開発・販売 (NTT向け:電話交換室・サーバールーム用途)

現在は、【HeatFlux】薄膜シートヒーターシステム&電磁波シールド特性の活用に関する企画・開発・販売を行っている

【特許】 特開2002-328638  【発明の名称】広告情報提供システム
デジタルサイネージを活用した広告情報システム
地上駅構内、地下鉄構内におけるデジタルサイネージおよび地理情報提供技術と車両内のデジタルサイネージ広告等

【理念】 「道のないところに、道を創る」

聞き手 大場さおり

聞き手 小澤みゆき

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